腰痛に良い寝方と悪い寝方[横向き/仰向け/うつ伏せ]腰に優しいのは?
シニア世代になると腰痛のため夜ぐっすりと眠れないという方も多いようで、痛みが和らげるためいろんな姿勢を試すことも。
寝方(横向き/仰向け/うつ伏せ)によっては、一時的に痛みを抑えられても、腰痛の症状が悪化することもあります。
腰に良い寝方と腰に悪い寝方はどれなのか?寝る時の姿勢と改善方法についてまとめ。
目次
腰痛の原因になる腰に悪い寝方
「寝方=寝る時の姿勢」が腰痛の原因に
朝起きたら腰が痛い場合、その原因が睡眠時の姿勢にあるかもしれません。
睡眠中に寝返りせずにずっと同じ姿勢でいると、下になって圧力のかかっている部分の血液や体液の流れが悪くなり体に悪影響を及ぼします。
そのため、睡眠中は自然に寝返りをうって姿勢を変える動作を行います。
睡眠時にとっている姿勢は人によってさまざまですが、その時の姿勢が腰痛の原因である可能性があります。
仰向けは腰に重心(負担)がかかる
仰向けで寝ると頭・腰・足に重心がかかりますが、腰への負担が一番大きくなります。
また、仰向けに寝た時に腰椎とベッドの間に手が楽に入ってしまうくらいの隙間ができる方は腰が反っている状態になっています。
とくに女性の方は骨盤が大きくできていることも関係して、仰向きに寝ると腰が反りやすく腰痛になりやすいと言われています。
うつ伏せは腰が反って負担がかかる
うつ伏せに寝る場合も、腰の反りが強くなり腰に負担がかかるため腰痛が起こる原因になります。
また、うつ伏せは自分の体重で胸を圧迫するため、寝ている時の呼吸にも悪い影響を及ぼすとともに首の頸椎部分を痛めるリスクもありますので注意が必要です。
腰痛を和らげる腰に良い寝方は横向き
痛い方を上にした横向きが腰に優しい寝方
腰痛を和らげるのに一番ラクな姿勢が「横向き」の寝方で、背骨が自然な湾曲になり腰への負担を少なくできますので、前かがみで背中と腰を丸めて膝を曲げたエビのような形の寝方が腰痛を和らげる寝方としては最適です。
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ただし、横向きは体の歪みや肩こりの原因に
腰痛にはおすすめの横向きも、気をつける点があります。
横向きでは痛い方を上にして寝ますので、同じ寝方が習慣になると下になる肩の関節に負担がかかります。
この状態が長く続くと、肩こりや四十肩などの症状を引き起こす可能性がありますし、下側になる肩に体の重みがかかるため下になる肩が前側に出て体・骨盤に歪み(ねじれ)が生じることもあります。
また、横向きは椎間板に掛かる負担が仰向けで寝るときより大きいので、椎間板に異常のある方は横向きでの寝方はあまりおすすめできません。
横向きは抱き枕で負担軽減
そこで、横向きやうつ伏せで寝るときの対策として「抱き枕」を使うと姿勢が安定し腰痛軽減に効果があります。
抱き枕を使う時は、腰が痛い方を上側にして背中/腰をまるめて膝を軽く曲げた状態で、抱き枕を両足の間に挟んで寝るのがおすすめです。
抱き枕はいろいろな種類のものがありますので、形や素材・値段などを確かめて自分に合ったものを選んでください。
足の間にクッションを挟むと骨盤矯正にも
横向きでは、左右の膝を上下に重ねようとするとバランスがとりにくく、膝が床について腰をひねった状態になり骨盤にも負担がかかりますし、膝と膝が接触する部分が痛くなったりします。
そこでおすすめなのが、上側の膝を前に出しその下にクッションを挟む寝方で、姿勢が安定し骨盤矯正にも効果があります。
クッションのサイズは、膝をのせた時に下側の膝の高さと同じくらいの高さになる厚さのあるものが最適です。
ただし、クッションは形や大きさにもよりますが寝返りをうったときにズレることも多いので、どちらかと言うと抱き枕のほうが使い勝手が良いでしょう。
仰向けの寝方で腰痛を和らげるには?
横向きやうつ伏せで寝るのがどうしても苦手で仰向けでないと眠れないという方もおられますので、仰向けで寝る時に腰の痛みを緩和・改善できるおすすめの方法・グッズをご紹介。
ヒザの下にクッションを入れて足を曲げる
仰向けで足を真っすぐ伸ばして寝ると、腰の反りが強くなり腰・おしりに重心がかかりますので伸ばさずに軽く曲げ(膝を立て)た状態で寝るのがおすすめです。
寝ている間も膝を立てた状態をラクに維持するためには、膝裏の下にクッションを入れると膝の位置が高くなり、腰の反りを和らげリラックスした姿勢で眠ることができます。
腰にバスタオルを巻く(コルセットのように固定)
この方法は、テレビ番組(家庭の医学)などでも紹介された腰痛改善方法で、バスタオルを2~3重にしたものを腰に巻き、コルセットのように固定することで腰とベッドの隙間を埋めて腰に負担がかからないようにします。
仰向けで足を曲げて寝る時に腰の下にできる隙間がが丁度埋まるくらいの厚さに調整します。
腰の下に枕は腰痛にはNG!?
腰痛を楽にするため「腰の下に枕を入れる」という方もおられますが、枕などあまり厚すぎるものを腰の下に入れると「腰を反らせすぎる」ことになるので痛みがひどいときなどはおすすめできません。
上記のバスタオルのように高さ(厚さ)を調整できるものの方が、腰に過度の負担をかけることなく仰向けで寝るのには最適です。
寝る前のストレッチで腰痛を緩和
寝る前の軽いストレッチは、腰のコリや疲れをほぐすので腰痛を緩和するとともに副交感神経を刺激して眠りやすい状況をつくる効果があります。
快眠・熟睡することで、朝起きた時に腰痛が起こるリスクも軽減されます。
寝る前におすすめの腰痛ストレッチの方法はこちらの記事でまとめています。