高齢者が室内で熱中症になりやすい原因は?対策と予防方法

高齢者の室内熱中症

高齢者に多い熱中症

熱中症といえば暑い真夏に炎天下で作業をしている人がなりやすいものというイメージがありますが、高齢者の方の中には6月の梅雨時期から室内にいても熱中症の症状(めまい・立ちくらみ・頭痛・吐き気など)が出ることも。
なぜ室内でも熱中症になるのか?その原因と予防、高齢者が気をつけたい熱中症対策のポイントをまとめ。

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高齢者は熱中症になりやすい?

統計データ~熱中症の7割が高齢者

厚生労働省が公表している平成25年の統計データでは、熱中症で亡くなった人のうち65歳以上の割合が全体の70%以上を占めているという結果になっています。

なぜ、高齢者は熱中症になりやすいんでしょう?

体温調節機能の衰え

高齢者は、発汗や皮膚表面における放熱等の体温調節機能の働きが衰えている方が多く、熱中症を発症しやすい人の割合も多くなります。
また、暑さを自覚しにくく、衣服の枚数を調節したり、エアコンをつけるなどの対応も遅くなりがちです。

少ない食事摂取量

高齢者は食事の摂取量が少ない傾向にあり、また、体内の水分量が減少している上、のどの渇きを感じにくいのが特徴で、給水のタイミングが遅れがちになり、脱水症状になりやすいと言われています。

熱中症の症状は室内でも?原因は?

「日差しが当たらない屋内にいれば熱中症にならない」と思っている人も多いと思いますが、温度や湿度が高い環境であればどこでも熱中症が起こる可能性はあります。
その原因は

温度と湿度

近年、屋内でも熱中症にかかる人は増えていて、熱中症の約30%は住宅内で発症しているというデータもあります。

室内でも、蒸し暑くて風通しが悪い部屋では「高温・多湿」になり、熱中症が起こりやすい環境となります。

熱中症になりやすい環境(温度・湿度)の目安としては、室温30℃/湿度60~70%を超えると室外にいるのと同じくらい熱中症にかかるリスクが高くなると言われています。

水分不足・塩分不足

暑い日は室内にいても汗をかきますが、室外にいるときと比べてのどの渇きをあまり感じず、水分補給の量・回数が少なめになります。
体から失われた水分の補給が遅れると、自分では気づかないうちに脱水症状になっているという危険もあります。

また、最近は病院や自宅にもウォーターサーバーがあり、高齢者の方には天然水やミネラルウォーターしか飲まないという方も多いのですが、汗は水分だけでなく塩分も失っているため水分補給だけでは塩分濃度が下がってしまい「めまい」「だるさ」といった症状が出たりします。とくに減塩されている方などは注意が必要です。

高齢者の熱中症が室内でおこる理由

熱中症の症状が出やすい場所・環境として、10代20代の若い方は「屋外でのスポーツ中」、30代40代の中年世代では「屋外での仕事中」ですが、50代60代の高齢者は「自宅(屋内)」が多く、近年の統計データでは、高齢者の熱中症は自宅内での発症率が40%前後と高い数字になっています。
高齢者が室内で熱中症になる理由(ワケ)は・・・

エアコンをつけないお年寄りが多い

高齢者の熱中症で、重症化して救急搬送されるケースでも、室内でエアコンがあるのに使用していなかったというケースも多く。

クーラーは体にあわないという声も多いですが、シニア世代には『エアコンをつける=贅沢』だから極力ガマンするという考えの方が多く見受けられます。

高齢者に多い6月(梅雨時期)の熱中症

高齢者は、梅雨の合間の晴天日や梅雨明け直後の猛暑日などに熱中症を発症する人が多いので注意が必要です。

この時期は、まだ身体が暑さになれておらず、気温・湿度の急激な変化・上昇に体が適応できてないことが原因です。

また先述のエアコンについても、『真夏でもない6月からクーラーをつけるなんて贅沢だ!』と季節だけで決めつけてしまうご年配の方が多いのも原因のひとつです。

睡眠中の脱水症・熱中症

睡眠中は大量の水分(汗)を失います

人間は睡眠中にも200~400mlの汗をかくと言われています。加えて寝ている間の6〜7時間は水分を一切摂取できないため、脱水症状を引き起こしやすい環境になります。

頻尿で夜間の水分補給を控えがち

また、高齢者の方には夜中頻繁にトイレへ行くのを避けるため就寝前にはあまり水分をとらないようにしている方も多いと思います。
そのことが、睡眠時の発汗とあわせて水分不足(脱水症状)の原因となり、熱中症を起こすことになってしまいます。

通気性の悪い寝間着で熱がこもる

季節の変わり目には朝夕冷え込むこともあるため、少し厚手の寝間着(パジャマ)を着て寝ることも高齢者の方には身に覚えがあるのではないでしょうか?寝るときに着る衣服も吸水性・通気性が悪いと熱がこもり、発汗が進むためさらに危険度が増します。

もしも、朝目覚めた時に微熱、頭痛、倦怠感、めまい、吐き気、食欲不振などが続くようであれば、睡眠時熱中症の疑いもあるので睡眠環境を見直す必要があります。

屋内で熱中症になりやすい環境・場所

室内には温度・湿度が上がりやすい=熱中症になりやすい場所がいくつかありますので、十分注意しましょう。

戸建て2階やマンションの最上階

夏場の屋根はフライパン状態ですので下の階に比べ室温が異常に高くなります。とくに戸建ての場合、熱気がすべて2階にたまるので1階との急激な温度差で体に変調をきたす場合もあります。

お風呂~入浴中の発汗・体温上昇

お風呂は、風通しが悪い場所で湿度も高く室温も上がりやすいため入浴中の発汗により脱水症状を起こしやすい場所です。

トイレ~狭い個室で湿度が高い

夏場、トイレに入ると汗をかくことが良くありますよね。トイレは熱がこもりやすく、湿気もあるので、換気扇を止めた状態だと室温・湿度が危険ゾーンに達することもあり熱中症のリスクが高い場所です。

キッチン~夏場の夕飯時は高温

火を使う作業が多いキッチンは、室温も湿度も高くなります。
また、キッチンにはエアコンの冷気が届きにくい状況などで、夏場の夕方~晩ごはんを作る時間帯にはキッチンの室温が30度を超えることも多いので、換気扇を回す・扇風機で冷気を回すなど対策が必要です。夕飯をつくる時間をずらすというのもひとつの方法です。

高齢者の熱中症対策・予防

室内でおこる熱中症特有の原因から、高齢者に効果的な熱中症対策・予防のコツをまとめ。

水分補給・塩分補給をこまめに行う

体の熱を調節してくれるのが『』で、水分が不足すると汗による熱の拡散ができなくなるのでやはり『水分補給』が大切です。

また、汗の成分は水分と塩分(ナトリウム)で、発汗によって塩分も失われます。

水分だけを補給すると、血中の塩分濃度が低下して、筋肉のけいれんを起こしてしまうリスクがあるので、熱中症予防には適度な水分と塩分を補給するのが一番の対策です。

どんな飲料がおすすめ?どれくらいの量を摂るの?飲むタイミングは?などくわしくはこちらの記事でご紹介しています。
高齢者の熱中症対策におすすめの飲み物・食べ物まとめ

体感温度だけでなく温度計・湿度計を目で見てチェック!

高齢になると、体温調節機能の働きが低下するだけでなく、暑さ自体を感じにくくなっていたりします。

そのため、気温や湿度が上がっていても、衣服を着替えるとか、窓を開け換気するなどの暑さ対策が遅れがちに。

体感温度だけでなく、温度計や湿度計を身近な場所に置き、暑さを客観的に判断できるようにしておくのがおすすめです。

エアコン・扇風機・除湿器を上手く活用する

高齢者の方ほど、『エアコンの冷風は体によくない』『電気代が山ほどかかる』という意識が強く、ガマンをしている人が多くいますが、使い方を工夫すれば熱中症対策(涼しい環境)はできるので実践されてみてください。

  • エアコンは風向きを上にして、扇風機で風を送る
  • エアコンを除湿運転にして湿度だけをとる
  • 冷気だまりにサーキュレーターや扇風機をおき部屋全体を冷やす
  • 除湿器を使う(湿度が下がるだけでも対策になります)

最新のエアコンは、電気代も昔に比べてかなり下がっていますし、風を直接あてない・除湿で部屋の温度を下げないという機能がついたものもあるので、10年超えているようであれば取替するという方法もおすすめです。

高齢者はエアコンで熱中症対策

お風呂はぬるめで短時間、入浴前に水分補給

入浴をすると汗をかいて水分が失われます。
40度のお湯に10分間入ると、約500mlの水分が失われます。
脱水症状を予防するため、夏場はお湯の温度は40℃より低めにして、湯船につかる時間も短めに。

また、入浴の前後にコップ一杯の水分をとることをおすすめします。

パジャマは吸水性の高いものが良い

睡眠中に汗をかいたときに、体の熱をスムーズに放散させることが大事なので吸汗・速乾に優れた素材や、ゆったりして通気性がよいパジャマを着用して寝るのが快眠という点でもおすすめです。

日差しが強い部屋は遮光の工夫をする

日当たりのよい家では、直射日光があたる窓にすだれやカーテンをつけて日を遮るとともに窓を開けて外の空気を取り入れ、屋内の熱気を外に逃がすよう工夫しましょう。

室内でも温度湿度の高い場所に長時間いない

トイレや、締め切った個室などに長時間いると、知らないうちに熱中症にかかるリスクがあります。
温度湿度の高い場所に長時間いないように気をつけましょう。

日中留守の際は換気扇や換気窓で熱気を逃がす

日中に外出時に、窓を閉め切ってしまうと室内は高温になります。
室内の熱気を少しでも外に逃がすようにしておくのがベストですが、マンションなどでも窓の開けっ放しは危険ですので、換気扇や換気窓を活用しましょう。

室温や体温を下げられる熱中症対策グッズを用意しておく。

最近は、熱中症対策グッズもたくさん出ていますので、まずは簡単に予防できる冷却グッズ(アイスノン・クールマフラー)がおすすめです。
そして、もし熱中症の症状が出てしまった時に効率よく水分・塩分補給ができる『経口補水液』などを用意しておくと安心です。

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