個人型確定拠出年金のデメリットは?手数料/元本割れ/途中解約に注意!
個人型確定拠出年金のメリット・デメリットをまとめ。
『節税』という大きなメリットの裏にある
- 口座管理手数料
- 元本割れリスク
- 途中解約NG
などのデメリットについてもしっかり把握しておきましょう。
目次
個人型確定拠出年金のメリット
個人型確定拠出年金のメリットは、やはりなんといっても税制面での優遇措置があること。
課税所得金額が高い人ほど節税効果が大きいのでしっかり把握しておきましょう。
所得控除による節税が最大のメリット
掛け金の積立・運用による利益も期待できますが、
拠出した金額がそのまま所得控除となる節税効果が一番のメリットです。
あわせて運用益や給付時にも優遇措置があります。
税金(税制面)での3つの優遇措置
- 拠出金は全額所得控除の対象
- 運用益に対して源泉所得税・住民税が非課税
- 給付金受取時に退職所得控除が適用され税金負担が軽減
所得控除や節税効果の具体例はこちらの記事でまとめています。
個人型確定拠出年金のデメリット
節税対策として大きなメリットのある個人型確定拠出年金ですが、もちろんデメリットもあります。
加入前に以下の点をしっかり把握しておきましょう。
原則60歳になるまで途中解約/脱退ができない
この制度は、加入者本人の老後資金を貯蓄するのが目的ですから、拠出(積み立て)し運用で増えた年金資産は、60歳になるまでは引き出すことができません。
加入後に子供の教育費や結婚資金などでお金が必要になっても、この年金資産を途中解約することはできませんので、注意が必要です。
他にお金が必要になり、この年金への賭け金の拠出ができなくなった場合は、掛け金を減額(下限金額は5000円)することは可能です。
ただし、加入者本人が死亡した場合や高度の身体障害者になった場合は、60歳未満でも死亡一時金や障害給付金として支払いがされます。
運用指図者として商品選びの知識が必要
拠出(積み立て)した掛金は、金融機関で用意された金融商品で運用します。
どの金融商品に投資・運用するかはあくまで自己責任で行いますので、金融商品についての最低限の知識は持っておく必要があります。
金融機関任せでは、相手の都合の良い商品を奨められて購入した後で後悔する可能性もあります。
運用で年金額が減る(元本割れ)リスクもある
投資・運用には必ずリスクがあります。
多くのリターン(利益)を得ようとすればリスク(損益)も高くなり、元本割れになるケースもあることを知っておきましょう。
元本割れは絶対イヤ!という方にはノーリスク(元本保証)の『定期預金』もあるので利益を求めなければそちらが安全です。
受け取り年金額が確定しない
拠出金を積み立てていくら年金がもらえるのか気になります。
ですが、この制度は運用の結果で年金資産が増減するため、60歳になって受け取れる年金額が完全には確定しません。
概算でもいいから知りたいという方は、加入金融機関に依頼してシミュレーションをしてもらうことは可能です。
確定拠出年金は口座管理手数料が必要
個人型確定拠出年金の運用には管理機関(銀行や証券会社)に口座管理手数料を支払う必要があります。
運用機関によって料金は異なりますが、加入時に2,777円~3,857円と月々500円前後の手数料がかかります。
もちろん、それらの費用を差し引いても節税額がお得なケースが多く、月々の手数料が安い金融機関を利用すればお得に運用できます。
主要な運用機関の口座管理手数料はこちらの記事で比較しています。
個人型確定拠出年金の手数料を比較!おすすめは楽天/SBI証券
個人型確定拠出年金には、これらのデメリットはありますので十分承知のうえで加入する必要があります。
メリット・デメリットまとめ
これまで説明した通り個人型確定拠出年金は
- 所得控除
- 運用益の非課税
- 退職所得控除
の節税効果が非常に大きいので、ぜひ加入されることをおすすめします。
ただし、
- 途中解約できない
- 原則60歳にならないと給付金がもらえない
- 管理手数料がかかる
といったデメリットを把握し、しっかり試算したうえで加入するか否かを判断されるのがよいでしょう。
投資や資産運用が不安な方は、絶対に損をしない『定期預金』などの金融商品から運用を始めるのがおすすめです。
(運用益が無くても節税だけでお得です)