スタッドレスタイヤの比較ポイントと選び方[性能/サイズ/メーカー]
冬場の積雪や路面凍結時でも安全にドライブできる『スタッドレスタイヤ』は人気ですが、メーカーやタイプ別にさまざまな種類があり、どのタイヤを選べばよいのか迷うところ。
そこで、スタッドレスタイヤを購入する時に見ておくべき比較ポイント(性能・燃費・年式)とサイズの選び方についてまとめてみました。
目次
スタッドレスタイヤのサイズ
ホイールサイズ/タイヤ幅/扁平率
スタッドレスタイヤを選ぶ際には自分の車の
- ホイールサイズ
- タイヤ幅
- 扁平率
に適合した商品を探します。
ホイールサイズやタイヤ幅は説明書にも記載されていますが、車についているタイヤの側面を見れば専用の記号が刻印されているのでそこで見分けられます。
タイヤサイズの確認方法
タイヤの側面には【195 / 65 R 15 91H】のような数字とアルファベットが刻まれています。
それぞれを区切っていくと下記のようなタイヤサイズが確認できます。
- タイヤ幅
- タイヤの断面の幅をmmで表しています。
この場合195mmです
- 扁平率
- タイヤの高さ÷タイヤの幅☓100の数値でタイヤの扁平率を表しています。
一般的には65くらいが妥当な率です
- 構造
- Rはラジアルの略でタイヤの構造を表しています。
- ホイールの径
- ホイールのリム部分の直径を表示しています。
例の場合15インチです。
- ロードインデックス(LI)
- タイヤ1本で負担できる最大荷重の指数です。
指数91の場合のLIは615キロです。
- 速度記号
- このタイヤで走行できる最高速度を示す記号で、記号Hは時速210kmです。
自分の車のタイヤの幅やホイールの大きさがわかったら、この数値・記号と同じタイプのタイヤを選びます。
一般的に①のタイヤ幅、④のホイール径が大きいほどタイヤの価格が高くなります。
扁平率の低いタイヤと高いタイヤ
扁平率とは、タイヤ形状を表す比率ですが、低いタイヤと高いタイヤでそれぞれメリットとデメリットがあるので選ぶ時の参考にされてみてください。
扁平率の低いタイヤのメリット/デメリット
- メリット
- タイヤの横幅が広くなり接地面も広くなるので、ハンドル操作に対する車の反応が良くなり、操作性がシャープになる
- デメリット
- 路面に当たる面積が広くなるので凸凹や小石など障害物(ロードノイズ)を全て拾うことから、乗心地が悪くなる
扁平率の高いタイヤのメリット/デメリット
- メリット
- タイヤの厚みが大きくなり接地面が狭くなるので、路面の凸凹などの影響が少なくなり、路面からの衝撃を吸収しやすく乗心地が良くなる
- デメリット
- タイヤの横幅が狭くなるので、コーナリングの時などに、タイヤがよれやすくなり、操作性能が悪くなる
スタッドレスタイヤの性能比較
夏用タイヤには『ラベリング制度』があって、低燃費性能が5段階・雨降り時のグリップ性能が4段階に等級分けして表示されているので、簡単にタイヤの性能がわかるようになっています。
ところが、スタッドレスタイヤにはこの表示がありませんので、メーカーのホームページやカタログ、タイヤショップなどの情報を参考に総合的な判断をする必要があり、おもに下記の性能が比較のポイントになります。
雪上性能
まず一番に大事なのが「雪上性能」で、降り積もった雪の上を走るときの性能です。
雪が多い場所を走るとタイヤが空回りして前に進めなくなることがあります。
雪が積もったところでもしっかりとグリップして走ることができるスタッドレスタイヤの基本性能のひとつです。
氷上性能
次に重要なのが「氷上性能」で、氷の上を走るときの性能です。
雪が降った後気温が上がり一度溶け、明け方などに再度気温が下がると道路が凍結することがあります。
この氷結した道路(アイスバーン)を走るときにも、スリップや横滑りをどこまで抑えることができるかがポイントです。
ウエット性能
濡れた道路面でブレーキを踏んだ時の制動距離で判断される「ウエット性能」も重要です。
スタッドレスタイヤは夏用のタイヤと比べると、低温化でも安全に走行できるようゴムが柔らかく、雪面を捕まえて走れるよう溝が広く作られていますが、夏用タイヤに比べウエット性能は落ちます。
とくに、積雪が少なくすぐに溶けて濡れた路面になってしまう西日本や九州などでは、より夏用タイヤに近い性能を持っている製品を選ぶのがおすすめです。
ドライ性能
スタッドレスタイヤは乾いた道路では夏用タイヤと比較して、ブレーキを踏んだ時の制動距離が長いため、止まりにくくなります。
スタッドレスタイヤで高速道路を走行することが多い場合は、乾いた道路でのブレーキ性能もチェックしておくことが大事です。
寿命(ロングライフ)
スタッドレスタイヤは走り方や保管方法によっても変わりますが、一般的に2年から4年ほどの寿命と言われています。
スタッドレスタイヤは氷点下の気温の中でも雪や氷に食い込むように特殊な配合のゴムを利用して柔らかくなるように作られています。
時間が経つとこれがどんどん硬くなってしまうため性能が大幅に落ちて使用できなくなってしまいます。
そんな中でも長寿命設計・素材のタイヤもありますので選ぶ時のポイントにしましょう。
燃費(省エネ)
一般的にスタッドレスタイヤは夏タイヤとくらべて燃費が悪いと言われていますが、最近では低燃費タイヤに近い性能を持ったタイヤも出てきています。
ガソリンのコストダウン・効率的なドライブのためにも、できるだけ燃費性能の良いタイヤを選ぶのがおすすめです。
スタッドレスタイヤ主要メーカー比較
スタッドレスタイヤは夏用タイヤのメーカーがスタッドレスタイヤも製造しているケースが多く、国内・海外さまざまありますが、下記のようなメーカー・製品が人気です。
メーカー | 製品名 | 性能詳細 | 平均価格(1本) *195/65R15 |
---|---|---|---|
ブリヂストン BRIDGESTONE | ブリザック VRX | メーカーHP | 12,000円前後 ⇒Amazon最安値 |
ヨコハマタイヤ YOKOHAMA | アイスガード ファイブ プラス | 15,000円前後 | |
トーヨータイヤ TOYO TIRES | オブザーブ GARIT GIZ | 10,000円前後 | |
ダンロップ DUNLOP | ウインターマックス 02 ゼロツー | 11,000円前後 |
上記のメーカーは各社とも製品の品質・管理は一定の基準を満たしているので、最新モデルであればどの製品を選んでも氷上・雪上性能などには大きな差はないとも言われています。
ただし、店頭価格が極端に安い製品などは年式(製造年度)が古く、性能が劣る(経年劣化している)製品があるので注意が必要です。
安いスタッドレスタイヤは製造年月をチェック
スタッドレスタイヤの中古特価品は注意
有名国産ブランドのタイヤが特別価格で販売されているよう場合は特に製造年月のチェックが重要です。
さきほどもご説明しましたが、スタッドレスタイヤの寿命は夏用タイヤに比べて短く、製造してから2~4年と言われています。
製造してから1年以上経過した型落ちの中古タイヤであった場合、残りの寿命も短いので激安価格で販売しているというケースがあります。
安く買ったつもりが、1年や2年で使用不能になれば、結果的に高い買い物になってしまいます。
購入する際はタイヤの側面に記載されている『製造年月』を確認することが大事です。
タイヤの製造年月の確認方法
タイヤには側面に製造年と製造週が、数字4桁で刻印されています。
4桁の数字の前2桁が「製造された週」で、後の2桁が「製造年」です。
数字4桁が「2416」の場合、製造されたのは「2016年の24週目(6月中旬頃)」となります。
格安なタイヤにはそれぞれ安い理由(海外製品・中古・オリジナル商品etc)があるので、タイヤショップで購入する場合はスタッフにしっかりと確認されてみてください。