ドライブレコーダーの選び方~おすすめは高画質/衝突防止/駐車監視(防犯)
前回の記事でシニアドライバーの皆さまへのドライブレコーダーの必要性をお伝えしましたが、種類も機能も豊富でどれを選べばいいか悩みますよね。
今回は、シニアドライバーの皆さまにおすすめのドラレコの選び方を種類と機能のご説明を含めてご紹介します。
ドライブレコーダーの選び方~性能と機能
ドライブレコーダーは何を基準に選んだらよいか迷いますが、今回は高画質撮影・常時録画などドライブレコーダーとしての基本性能が充実し、かつシニアドライバー向けの安心・安全機能がついた製品の選び方をご紹介します。
ドライブレコーダーの基本機能
G(加速度)センサー
G(加速度)センサーは急停止や急発進、停車や事故などの衝撃を感知する機能です。
通常のレコーダーは常に動画ファイルを作り続けますが、Gセンサー搭載モデルは衝撃を感知した時、その前後数十秒の映像のみを録画します。
※常時録画と衝撃感知録画については後述
この機能は、ドライブレコーダーの重要な基本機能の一つで、ほとんどの製品に搭載されています。
高画質・高解像度のフルHD(ハイビジョン)対応
事故に遭った時、せっかく撮影した映像も画質が悪い(解像度が低い)と、相手の車のナンバーなどが正確に読み取れず、証拠として使えなくなることもあります。
高品質な映像を記録でき、証拠能力も高くなる解像度「1920×1080」のフルHD対応以上のものがおすすめです。
HDR・WDR機能
HDR(ハイダイナミックレンジ)、WDR(ワイドダイナミックレンジ)は、逆光時や夜間撮影時に映像の明るさを補正してくれる機能です。
日中の逆光で白トビしてしまう状況では明るさを抑え、夜間の対向車のライトで見えづらくなるシーンや黒つぶれする映像は明るく補正するなど鮮明な映像を記録できます。
各メーカーによって搭載している機能(名称)が異なりますが、HDRとWDRの違いを明確にわけているわけではないようですのでどちらかが表記されていれば問題ありません。
ノイズ対策(COMSセンサー)
デジタルカメラなどにも搭載されている機能で、これがあるとノイズ対策(軽減)や逆光の色調補正をして画像がより見やすくなります。
GPS受信機能
人工衛星の電波を受信し、位置や時間の情報を取得する機能です。これにより、走行したルート・事故の場所・時間記録・スピード等の情報も映像と一緒に記録を残すことができ、万が一の時は証拠として使えます。
シニアにおすすめの安全運転支援機能
自分ではあまり自覚できないものですが、加齢とともに視力・聴力が低下し、とっさの時の反応も鈍くなりふとした瞬間に事故に遭ってしまう。
そんなことがないよう、安全運転を手助け(アシスト)してくれる機能がついたドライブレコーダーは私たちにとって頼れる味方です。
衝突防止アラート(前方衝突警告)
前の車との接近を警告音でお知らせ!
車内に気をとられてよそ見をしてしまっている時など、走行中に先行車と接近しすぎた場合に、警告音で知らせてくれる機能です。
発進遅れ警告(スタートインフォメーション)
前の車がスタートしたのを警告音でお知らせ!
信号待ちで、疲れてぼーとした時や、会話に夢中になっている時、前の車が発進しても自車が止まったままの場合、警告音で知らせてくれる機能です。
車線逸脱警告(レーンキープアシスト)
車線からのはみ出しをブザー音でお知らせ!
高速道路などでウトウトしてしまっている時など、自車の車線逸脱(走行車線からのはみ出し)を検知すると、警告音で知らせてくれる機能です。
その他あると便利な機能
駐車監視機能(パーキングモード)
車上荒らしや当て逃げ、いたずらなど駐車時の異変を自動で録画してくれる防犯カメラ機能で、車のキーを抜いた状態でも車両に異変が認められた際に、衝撃センサーやモーションセンサー(動体検知)によって自動で録画をしてくれる機能です。
前の記事でも書きましたが、高齢運転者(四つ葉マーク)を狙ったピッキングなどの防犯アイテムとしても役立つこれもシニアにおすすめの機能です。
短時間の録画なら内蔵バッテリ―で対応可能ですが、長時間録画をしたいときは別売りの専用ケーブルを使って車の電源への配線接続・取付けが必要となります。
前後撮影(リアカメラ・2カメラ)
駐車中や信号待ちなどの時でも、後方からの追突など思わぬタイミングで事故はおきます。後ろからぶつけておきながら、「バックしてきた!」と難癖をつけてくる悪質なドライバーもいます。
後方も撮影できるリアカメラ付きのドライブレコーダーなら万が一の時にも自分の身を守れます。
その他にも、車の前後左右の4方向を同時に自動録画できる「4チャンネルドライブレコーダー」もあります。ただし、価格が10万円程度しますので普及率はまだ高くないようです。
フレームレートとLED信号機対策
フレームレートとは、1秒間に撮影するコマ数のことです。単位はfpsで表します。数値が大きいほどなめらかな映像になります。逆に数値が小さいとパラパラ漫画のようになってしまいます。
また、フレームレートが30fpsの製品は、電気の周波数が60Hzの地域(主に関西から西の地域))において、動画で記録したLED信号機が「点灯していない」状態に見えてしまう危険性があるようです。発生する確率は低いようですが、このような現象を避けるために、LED信号機対策を行っている製品を買ったほうが無難です。
視野角110°以上
視野角が広ければ、横前方状況を把握し易くなり、事故の際の証拠能力も向上することが期待出来ます。
視野角には垂直と水平、そして対角の表記があるモデルがあります。
水平方向だと100°~120°以上のものを選びましょう。
録画方法の違い
常時録画(連続録画)タイプ
「常時録画タイプ」は事故などに関係なく、連続して映像を記録するタイプです。
このタイプのドライブレコーダーは、エンジンをかけると自動的に録画を開始し、常に最新の映像を記録し続けることができます。
メモリーが一杯になると古いものが消されていきますので、常時録画をするには大容量のSDカード(microSD)が必要になりますが、最近はメモリーカードの価格も安くなっているので買いやすくなりました。
常時録画のメリットとして、例えば擦っただけなど衝撃と関係のない事故や交通取り締まり(信号無視、一旦停止など)への反論証拠としても使えます。
衝撃感知(イベント記録)タイプ
衝撃感知録画タイプは、車に衝撃が加わったとき(事故の衝突や急ブレーキなど)だけ自動的に映像を記録するタイプのドライブレコーダーです。
衝撃が加わったときの前後数十秒の映像のみを自動的に記録するため、余計な画像を保存しないのでSDカードの記録時間を気にせず使えます。
衝撃とは関係なく画像を記録する録画ボタンが付いている機種もあります。
ふたつを組み合わせたタイプ
このタイプは常時録画が基本ですが、衝撃を感知するとその時間の前後の映像を別のファイルにして保存します。
これによって、間違って映像を消したりするのを防止できるのと同時に証拠映像の検索もしやすくなっています。
シニアドライバーの皆様には、このタイプがおすすめです。
録画時間(付属SDカード容量)
録画にはmicroSDカードを使用しますが、標準装備のカードの容量と最大何ギガまで使えるかを確認しておきましょう。
標準装備のmicroSDカードは8GB~16GBのものが多いのですが、フルハイビジョンで録画した場合、8GBでは1時間程度しか録画できません。
32GBのカードが使用可能な製品が良いでしょう
最近は大容量のカードも安くなっており、32GBのカードが2000円位で手に入ります。
取り付け方法の違い
分離型
ドライブ・レコーダーにもETCと同じく一体型と分離型があります。
ドライブ・レコーダーの取り付け位置は、フロントガラス上部か、ダッシュボードの上が一般的ですが、ここに大きなものが来ると目障りなのは否めません。
機能を増やしたり、高性能化したりするほど大きくなりますので、いよいよジャマな存在になるわけです。
そこで、前方にはカメラ本体のみを置いて、それ以外の機器は、ダッシュボードや足元、トランク・ルームなどに設置するというタイプが分離型です。
一体型
本体とカメラが一体になっているタイプは、確かに目に入る部分が大きくなりますが、取り付け工事が簡単という特徴があります。
ほとんどのタイプが接続必要なものは電源部分だけです。