お風呂掃除には重曹&クエン酸~床や浴槽の水垢・ぬめりを除去!
お風呂掃除には市販の浴室用洗剤やカビ取り洗剤を使うのが一般的ですが、コストが安くて効果のある「重曹」を使うのもおすすめです。
お掃除の定番アイテムになっている「重曹」や「クエン酸」を使ったお風呂掃除のやり方・コツをまとめてみました。
目次
お風呂掃除の3大汚れ~水垢・カビ・ぬめり
お風呂の汚れにもいろいろなタイプがありますが、代表的なもので言えばやはり
- 水垢
- カビ
- ぬめり
きれいに落とすためのコツとして、まずはそれぞれ特徴を知っておきましょう。
- 水垢(湯垢)
- 水垢は皮脂や石鹸カス・埃などが結びついてできる汚れで性質はアルカリ性です。
- カビ
- 壁や床の目地についた黒色や紫色の汚れの正体は「カビ」です。
浴室は湿気が多いのでカビが発生しやすい場所です。 - ぬめり
- ピンク色をしたぬめりは皮脂などを養分として酵母が増えてできたもので酸性の汚れです。
お風呂掃除に効果のある重曹・クエン酸
人の皮脂や水垢は放置しておくと埃などと結びつき変質し、水で洗っても簡単には取れなくなります。
そこで、重曹の弱アルカリ性の性質とクエン酸(酢)の酸性の性質を利用して汚れを分解・中和することできれいに掃除できます。
市販の洗剤よりもコストが安く、比較的安全・簡単に汚れが落とせるのでおすすめです 。
重曹(炭酸ナトリウム)
重曹とは正式名を重炭酸ナトリウムまたは重炭酸曹達と言います。
重曹を水に溶かした水溶液は弱アルカリ性の性質を持っていますので、皮脂など「酸性の汚れ」を中和して落としてくれます。
重曹は精製度によって区分されており、一番純度が高いものは「薬用レベル」で、次に純度が高いものは「食用レベル」、それより低いものは「工業用レベル」です。
実際の用途としては、医薬品原料として使われる他、食品添加物として調理に使われたり、、炭酸水の素や入浴剤として使われたりしています。
また、酸性の臭いに対する脱臭効果もありますので、脱臭剤としても使われております。
ドラッグストアやスーパー・ホームセンターなどで購入できます。
お風呂掃除に使うのであれば安い(1kg入り300円前後の)工業用でも問題ありません。
クエン酸(酢)
クエン酸はレモンや梅干しなど柑橘類に含まれる有機化合物で、漢字では「枸櫞酸」と書きます。
水溶液は弱酸性を示すので、アルカリ性の汚れを中和して落とすのに役立ちます。
クエン酸は食品添加物でもあり清涼飲料水(炭酸水)をはじめ加工食品に添加されるほか、各種サプリメントの成分として利用され人体にとって害はありません。
抗菌効果がありますので水回りのカビ予防にも使えます。
掃除に使う場合、クエン酸が無ければ代用品としてお酢を使ってもかまいません。
お酢を使う場合、合わせ酢や果実酢ではなく「穀物酢」がおすすめです。
重曹・クエン酸を使ったお風呂掃除の方法・手順
重曹とクエン酸(又は酢)を使ってカビ・水垢・ぬめりをとる方法を説明します。
お風呂掃除にはスプレーが便利!
お風呂掃除には、重曹スプレーとクエン酸(酢水)スプレーを作っておくと重宝します。
スプレーボトルは100均などで購入できるシンプルなもので大丈夫です。
重曹スプレーの作り方
- 重曹とスプレーボトルを用意します。
- スプレーボトルに水200CCと重曹を大さじ一杯(約10g)入れます
- 蓋をしてボトルを振れば出来上がりです。
クエン酸水(酢水)スプレーの作り方
- クエン酸(または酢)とスプレーボトルを用意します。
- スプレーボトルに水100CCとクエン酸大さじ一杯(約10g)又は酢50CCを入れます
- 蓋をしてボトルを振れば出来上がりです。
お風呂掃除~場所別のやり方・コツ
浴槽の掃除
FRPなどの樹脂製やステンレス製の浴槽の場合、重曹スプレーを浴槽全体に吹きかけた後、スポンジで小さな円を描くようにして浴槽をこすります。
重曹は弱アルカリ性なので浴槽についた酸性の皮脂汚れを洗い落とすことができます。
強くこすると浴槽に傷がつくこともあるので優しくこすってください。
洗い終えたらシャワーで流します。
次に、クエン酸(酢水)スプレーを浴槽に吹きかけて、同じようにこすります。
クエン酸(酢)は弱酸性ですので、アルカリ性の水垢や石鹸カスなどの汚れを除去してくれます。
洗った後はシャワーで流すだけで掃除は終わりです。
なお、浴槽がホーローや大理石製の場合は「酸」に弱く変色するリスクがあるのでクエン酸スプレーの使用は控えてください。
床の掃除
床はカビや汚れで黒ずみます。
重曹スプレーを床に吹きかけ、ブラシかスポンジで強めにこすって汚れを落としたあとシャワーで洗い流します。
その後、同じ要領でクエン酸(酢水)スプレーを吹きかけてブラシでこすり水垢や石鹸カスなどの汚れを落とした後シャワーで流します。
ただ、重曹スプレーは皮脂汚れの除去には効果がありますが、床の隅や目地にこびりついているようなカビの除去は難しいので、カビが発生している部分の掃除にはカビ取り洗剤を使う必要があります。
壁の掃除
壁の種類によりますが、樹脂製のものやタイル製の壁であれば、重曹スプレーを直接吹きかけたあとスポンジで円を描くように優しくこすり汚れを落としシャワーで流します。
その後、同じようにクエン酸スプレーを吹きかけ、優しくこすったあとシャワーで洗い流し、最後にタオル等乾いた布で壁に残った水分を拭き取ります。
鏡の掃除
お風呂場の鏡の掃除にはクエン酸スプレーを使うときれいになります。
鏡が白っぽくなり見づらくなるのは水垢がついているのが原因です。
水垢はアルカリ性ですので酸性のクエン酸スプレーを吹きかけることで水垢が分解されてきれいになります。
後は、丸めた新聞紙を使って水分を拭き取ると、新聞紙に含まれるインクの効果で薄い膜ができ、鏡がよりきれいになります。
扉(レール・ゴムパッキン)の掃除
浴室の扉の下やレール部分、ゴムパッキンはカビが発生しやすい場所です。
カビがひどい場合は、重曹やクエン酸では落としきれないので、カビとり用のスプレーを使って掃除をし、カビや汚れが取りにくい隅の部分やゴムパッキンの溝は綿棒に洗剤を含ませてこすると取れやすくなります。
後はシャワーで洗剤をきれいに流しておきましょう。
シャワーヘッド・水栓金具の掃除
水栓金具につく汚れは水垢や石鹸カスなどアルカリ性ですので、程度の軽い状況ならクエン酸スプレーを吹きかけて10分ほど放置した後スポンジやブラシでこすり洗いをすると落とすことができます。
それでも落ちない場合はクリームクレンザーをつけて優しくこするようのがおすすめです。
排水溝の掃除
浴室の排水溝の「ぬめり」は、皮脂や髪の毛などの酸性の汚れが原因です。
排水溝は掃除がしにくいところですので、 まず重曹を粉末のまま排水溝にたっぷりとかけます。
その後、クエン酸(酢水)スプレーを吹きかけ、お湯を少し流します。
すると、酸性の重曹とアルカリ性のクエン酸が化学反応を起こし炭酸ガスの泡が出て、汚れを分解してくれます。
そのまま30分ほど放置した後、熱いお湯を流すとたいていのぬめりは除去できます。
重曹には消臭効果もありますので、最後に重曹スプレーを吹きかけておけば嫌な臭いも抑えることができます。
重曹の効果は洗剤や漂白剤ほど強くない!?
軽いカビや水垢なら重曹+クエン酸(又は酢)で除去できますが、こびりついたカビや汚れはカビ取り洗剤(塩素系漂白剤)を使って徹底的に除去しないと取れません。
模様になっているような頑固なカビや何か月も経ってこびりついているような水垢や汚れは、強力なカビ取り剤か浴室用洗剤での掃除がおすすめです。