恵方巻きの廃棄をゼロに!完全予約制が企業のとるべき責任
お正月気分がやっと抜けたと感じる1月後半ですが、この時期になるとすでに2月のバレンタインや節分のCM・ポスターが目にとまります。
節分といえば、孫たちは鬼は外~福は内~の「豆まき」を楽しみにしていますが、私たちシニア世代には縁起のいい『恵方巻き』を食べるのも愉しみのひとつです。
しかし、最近はコンビニやスーパーでの恵方巻きの大量廃棄が問題となり、縁起のいい恵方巻きによくないイメージがついています。
経済循環の滞り、人体に例えると脳梗塞を起こす状態… RT @tsuisoku: 【悲報】 飽食の日本 恵方巻き 大量廃棄 – ツイッター速報 https://t.co/8rYsQGbEsk pic.twitter.com/TLpGDzJswf
— tomo (@zeffer750) 2016年2月4日
伝統的な行事食をこれからも楽しくいただくためにも、
恵方巻きは『予約』して食べる=店頭販売しない
という習慣を、企業の責任として根付かせて欲しいというそんなお話です。
恵方巻きはいつからこんな状況に?
起源・由来は関西の風習
節分に「恵方巻き」を食べるというのは、もともと関西・大阪あたりで行なわれていた風習で、その年の恵方を向いて太巻きを食べると縁起がいいとされていたものです。
起源には諸説あり江戸時代のころから行われていた風習とされていますが、なんと平成になるまで「恵方巻き」という呼び名ではなかったのだそうです。
商品名「恵方巻き」はセブンイレブンが展開
節分に恵方を向いてかぶりつく太巻きということで『丸かぶり寿司 恵方巻』という商品名で、全国のセブンイレブンで販売されたのがきっかけで「恵方巻き」という言葉・文化が普及していきました。
コンビニ・スーパー各社の商業的イベントに
セブンイレブンの宣伝が成功したことで、ファミマやローソンなどのコンビニ各社も参入しました。
その他にも、イオンやマックスバリュなどの流通大手やスーパー、スシローやかっぱ寿司などの回転すしチェーン、お弁当のほっともっとなど飲食業界全体に「恵方巻き」イベントが浸透しています。
スーパーで買い物したら、わざわざレシートとは別に恵方巻きの予約案内貰った。今やどこもかしこも予約受付中で早くも加熱気味。イベントに乗じて商売っ気を出すのは当然なんだけど、また大量に作りすぎて大量廃棄なんて勿体無い事が起きそうやな…(-。-;
この行き過ぎた物量競争なんとかならん? pic.twitter.com/QfzV3fBNSf— しべりあん(C) (@shiberian_c) 2017年1月11日
恵方巻きの大量生産による大量廃棄
クリスマスケーキやバレンタインチョコと同じように期間限定で大量に売れる行事食(イベント食品)は、需要以上に生産されることが定番となっています。
もちろん、その日を過ぎると需要がないので大量の売れ残りがでますが、とくに恵方巻きはマグロやサーモンなど生鮮品が入ったお寿司(生もの)ですので翌日になると大量廃棄することになります。
恵方巻き2000本くらいあったな…w山盛りで11カゴ売れ残って廃棄(ー ー;)かわいそうだ pic.twitter.com/oTShLlNJ
— さくらいあきこ (@kyoryu03) 2013年2月3日
恵方巻きの風習はやめるべき!?
ビジネスとして普及した慣習
恵方巻きだけでなく、ホワイトデーやハロウィーンなど商売(ビジネス)として企業側がしかけたイベントは数多くあり、以前の記事でも書きましたが「土用のうなぎ」など江戸時代から使われているマーケティング・広告戦略の一種です。
縁起物を捨てるぐらいなら
縁起のいい食べ物を大量に捨ててしまうというあってはならない事態に、恵方巻きの風習自体をなくすべきという意見も交わされています。
恵方巻き大量廃棄に「食べ物を無駄にするぐらいならこの習慣はなくしたほうがいい」という声 | netgeek https://t.co/GevF2El6IV pic.twitter.com/e4zQWQRq0m
— netgeek (@netgeek_0915) 2016年2月5日
ですが、ここまで全国的に知名度があがった商業イベントは、もう引き返すことはできないでしょう。
恵方巻きを節分の伝統として大切にするには
恵方巻きを伝統として残すためには、行事食を自宅で作るという習慣をつけるのがベストですが、時間やテマなどの問題もあります。
やはりコンビニなどのべんりなサービスは私たちシニア世代にはこれからさらにお世話になっていくものでもあります。
そのなかでできるのは、需要を供給に近づける=ムダを出させないということ。
恵方巻きは『予約』して食べるものという風習に
コンビニやスーパーは便利だけど
コンビニのメリットは、家の近くにあっていつでも欲しいものが手に入るという点ですが、果たして「恵方巻き」を店頭に大量に置く必要はあるのでしょうか?
行事食を食べたい人は衝動買いではない
恵方巻きなどの行事食を食べたい人は、結構前から買うことを決めています。
節分などあまり興味がない人が、120円のおにぎりを買いにコンビニに入って偶然目に入ったから298円の「恵方巻き」を買おう!という事もないとは言いませんが、あまりに少ないから大量廃棄という結果が出てしまっています。
綺麗な恵方巻きだ(O_O)信じられないよな、、こいつら廃棄組だぜ、、 pic.twitter.com/Y3XBHnmU4U
— GENMETAL (@gensima) 2014年2月3日
なので
予約のみの完全受注生産を習慣化する
すでにセブンイレブンなどコンビニ・スーパー各社は、インターネットで恵方巻きを予約して、店頭で受け取りができます。
ですが、もちろん店頭にも商品が並びますので、今年もまた恵方巻きが大量に廃棄される可能性は大です。
これを無くすには『完全予約=受注生産』に取り組むべきだと思います。
恵方巻きを売る企業としての信頼と責任
恵方巻きの店頭販売をやめる勇気
店頭での販売がないことにお客さまからのクレーム・批判もあるかもしれません。
また、店舗の売り上げも前年比から落ち込むかもしれません。
※廃棄による損害に比べればプラスかもしれませんが。
ですが、コンビニ・スーパー各社には企業としての責任があります。
大量廃棄を出した企業としての責任
今年もまた同じ問題を繰り返すようでは、顧客の信頼は確実に落ちていきます。
店頭販売による大量廃棄の事実を真摯にとらえ、企業としての考え方を説明し、それをご理解していただける=優良なお客さまの獲得を図るのがベストだと考えます。
「予約してでも買いたい」といってもらうために
本当に良い商品・サービスを提供できていれば、店頭で販売されていなくても予約をしてもらえます。
もちろん、その良さを伝えるための店頭・インターネットでのアピールも大切です。
コンビニの商品を予約しないと買えない
というのは「利便性」のコンセプトから外れますが、一流企業としてのブランド(信頼・愛着)を向上させていくには必要な要素であると考えます。
あの恵方巻きは予約しないと買えない
それでも、あの恵方巻きを食べたい
そんな文化・風習を、日本の伝統的な企業として作り上げてもらえればと切に願います。
ということで、